提言

2018.10.19 奈良の企業活性化について

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2018.10.19 奈良の観光活性化について

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所感

令和2年年頭所感

令和2年1月7日

年頭にあたって

奈良経済同友会
代表幹事 北 義彦
代表幹事 吉田 裕

  令和2年の年頭にあたり、我々はその果たすべき使命と役割を考え、下記のとおり令和2 年の年頭所感を表明する。

Ⅰ.基本的視座

1. SDGs への取り組み

現在の世界は、気候変動とそれに伴う自然災害の発生、生物多様性の喪失、エネルギー問題、貧富の格差拡大、高齢化など多くの問題や課題に直面している。
奈良経済同友会では、昨年 5 月に SDGs の目指す持続可能な社会に向けた取り組みに賛同し、諸問題の解決に積極的に関わっていくことを目指し、SDGs 宣言を行った。
我々は、SDGs に基づき、地域社会の一員として、地域経済の持続的発展、豊かな芸術文化の継承、環境負荷軽減の推進などで、当会並びに自社の事業活動を展開していく。
特に、近年、各地で気候変動に伴う災害が頻発していることから、地球温暖化ガス削減への取り組み及び県内防災体制(特に治水)の構築・強化の緊急性を強く感じている。

2. 同友会活動の基本テーマ

同友会の活動として、今年も地域活性化を目標に「企業活性化委員会」「観光活性化委員会」の 2 つの委員会活動を行う。より多くの投資や消費が奈良県で行われ、より自立する奈良県にするため、現状の把握・分析を深めるとともに、課題解決策の検討、提言等についての取り組みを進めていく。
なお、委員会活動の基本テーマは、昨年に続き、次のとおりとする。
“Look Nara deeper
&
be forward-thinking !“
(意味:地元奈良のことをもっと深く見て知ろう、そして将来に向かって積極的に考えよう!)

Ⅱ.地域活性化のための方策

1. 地域活性化の基本事項

(1) 新しい奈良のブランドイメージの確立

奈良の地域活性化の基本となるのは「奈良のブランドイメージ」である。県内への企業誘致、海外・県外からの観光客誘客、さらには、企業の県内定着や住民の県内定住のためには「他にはない奈良のブランドイメージ」が大きな役割を果たすと考えられる。「日本の故郷」「ゆったり」「素朴、飾らない」といった奈良の特長を活かすためには何が必要かを追求していく。
企業活動においては、奈良の統一感を持った商品開発や企業展開を図ることができれば、企業競争力の強化につながる。奈良のブランドイメージのもと集まって、ベンチャーの育成や後輩たちの教育・指導などにも応用できれば、奈良県企業・産業の活性化に一役買うこともできるだろう。
一方、観光活性化においては、これまでの「シルクロードの終着点」「古(いにしえ)の都」という固定的な奈良のイメージではなく、「東アジアの新しい国際交流拠点」「日本の故郷」「素朴、飾らない」など奈良独自の新しいイメージをまちづくりやおもてなしなどで打ち出していくことで、さらに多くの観光客誘致に資するものと考えられる。

(2) 交通インフラの整備

企業活動、観光振興において道路・鉄道など交通インフラの果たす役割は大きい。県及び関係機関の努力のおかげで年々県内交通インフラの整備が進んでいる。この勢いをさらに加速させていきたい。
具体的には、道路整備では県内の物流や観光周遊の骨格となる京奈和自動車道の一日も早い全線開通を目指し、引き続き未整備区間(ミッシングリンク)の早期整備を要望していくとともに、一般道路の渋滞対策についても議論を進め要望につなげていきたい。
一方、鉄道については、ビジネス客、観光客の奈良へのさらなるアクセス向上を目指し、次の4点を要望していく。
・JR おおさか東線経由の JR 新大阪-JR 奈良間の直通臨時特急の定期運行化
・関西空港-奈良間直通列車の運行
・舞洲-奈良方面の近鉄直通列車の運行
・リニア中央新幹線の早期建設促進及び開通後の都市計画構想の立案


2. 企業活性化への視点

(1) 働く場所の創出

奈良県の県外就業率(H27 国勢調査)は 28.76%、全国2位と県外で働く人の割合が高い。
奈良県では、積極的に企業誘致を図っていることもあり、県外就業率構造にも変化のきざしがみられる。
奈良県経済の自立度を高めるためには、県内で働く場所を創り増やすため、さらなる企業誘致が求められる。誘致にあたっては、たとえば、脱炭素化やジェンダー平等の実現に積極的に取り組んでいるかなど、SDGsの推進、地域の持続性の維持に取り組む企業を優先した誘致が望まれよう。県内への企業誘致の基盤となる道路インフラ整備の促進や工場等移転用地の確保等とも併せて要望していきたい。
また、奈良県は県外就業者の割合が高いため、県民の通勤時間は全国的に見ても長い。県内で働く場所が増えれば、女性や高齢者の就業率アップも期待でき、県内での資金循環にも寄与するものと考えられる。

(2) 魅力ある職場づくり

県内での就業人口を増やすためには、県外からの企業誘致だけでなく、県内企業に魅力ある職場づくりを求めることも必要である。労働力人口の減少が急速に進む昨今にあっては、就業環境等で魅力ある職場づくりを進めることは有力な人材確保の手段となりうる。
企業活性化委員会でも、従業員の健康管理を重要な経営課題とする健康経営で従業員のパフォーマンスを上げ労働生産性を高める方法などについて研究を続けていくこととする。
また、昨年4月の働き方改革で始まった年次有給休暇取得の義務化や勤務間インターバル制度の普及推進などを徹底し、魅力ある職場づくりを進めていきたい。

(3) 会員企業の活性化

個々の企業の活性化、すなわち我々同友会のメンバーが経営する企業の活性化こそが地域活性化に結びつくと考える。経営環境が激変するなか、これまでの経験や断片的に学んだ知識のみに頼るのではなく、改めて、今後の方向付けや経営の方法についてしっかりと考え学ぶべきときであると考える。また、社会貢献の企業活動の中から企業利益を生み出すという CSV(共通価値の創造)の発想に立つ社会課題解決型ビジネスの可能性についても研究を進めていきたい。
現在、以下の項目を挙げ学習中であり、今年もこれを継続していくこととする。
・先人や思想家などの経営哲学
・現在の世界や日本の大きな動き(SDGs、Society5.0 など)
・ビジネスモデルやマネジメント手法


3. 観光活性化への視点

(1) まずは知ることから

奈良県の経済的な自立度を高めるためには、奈良を訪れる観光客を増やし経済効果を高めることが求められる。そのためには、まずは、県民自身が奈良のことをよく知り奈良の観光魅力の語り部にならなければならない。地元にある歴史文化遺産や観光地に関心を持ち学習を進めれば、その有難さがわかり、奈良に対する愛着が増し、誇りにもつながるものと思われる。
観光活性化委員会では、昨年より、県内各界の識者を囲んでの勉強会や県内の観光地視察を行うなど、県内の観光の現状や課題について学習を進めているところであり、加えて今後は奈良県の観光活性化方策についても議論を進めたいと考えている。

(2) 奈良観光にストーリー性を

奈良県にはたくさんの歴史文化遺産があるが、それぞれが点の観光地となっており、時間をかけて奈良を巡るスタイルの旅には結びついていない。 観光の経済効果を上げるためには、奈良での滞在時間を増やし、観光消費額を大きくすることが肝要である。そのための方策として、奈良観光にストーリー性を持たせ、巡る奈良で県内観光の魅力向上を考えていく。
たとえば、弥生時代の唐古・鍵から葛城、飛鳥、藤原京、平城京そして中世までの歴史を時系列に捉え、それに応じた観光ルートを設定し、時代背景と行き先をリンクさせ、旅行者に分かり易い旅行プランを提案し、県北部から南部への流れを創り出すきっかけとしていきたい。さらには、紀伊半島を視野に入れた観光客の流れにも結びつけていければと考えている。
この内容の具体化については、旅行会社、宿泊施設、交通機関等の観光関連企業が知恵を絞るとともに、県内外の各大学や研究機関とも協力しながら研究を進めていく。

(3) 観光を産業として捉える

近年の奈良県は、インバウンドの増加という追い風もあり、年間4000万人を超える観光客を迎え入れる観光地となっており、観光関連業界では明るさもみられている。ただ、観光関連業界といっても、産業分類上では、旅行業、宿泊業、飲食業、運輸業、製造業など極めて多岐にわたっており、「観光産業」といった産業分類は存在しない。それゆえ、「観光産業」の経済規模や付加価値額の推移など指標となるデータも乏しい。
奈良県にとっては、観光は大規模な地域雇用を創出する手段であり、県内の観光資源の活用を通じて県外からの収入を獲得する有力な産業である。観光は、ホテル・旅館、鉄道、飲食、旅行代理店のみならず多くの産業間にわたり、効果的な連携、ホスピタリティの向上などにより、はじめて成り立つ総合産業である。その意味において、多岐にわたる観光関連業を一つの「観光産業」として捉えて、その全体像を明確化するとともに、官民が連携してインバウンドへの対応や滞在型観光の推進などで奈良県の「観光産業」の推進にかかわっていく方策を模索していきたい。

その他

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